今回は、佐野クリニック 院長佐野嘉郎先生を取材させていただきましたので、その模様をお伝えしたいと思います。佐野先生には、「一人でも多くの患者さんにお役に立てるのであれば」と快く取材に応じていただきました。
佐野先生の優しく思いやりのある人柄をとても感じることができた取材でした。
では、取材の模様をどうぞご覧ください。
坂井:まず、ズバリお伺いしてもよろしいでしょうか?
抗がん剤を使っている患者さん達は、佐野先生からみると、その後の経過、結果はどうだったのでしょうか?
佐野先生:白血病を例にあげますと、抗がん剤では、白血病細胞さらには正常細胞まで殺しながら、その結果、一旦は白血病細胞が無くなったかの様になります。
だけどある時期から白血病細胞が残存していることが判って、同じ治療法を何クールも重ねることになります。その結果、骨髄が正常に働かなくなり、機能しなくなって、免疫も落ち血管もボロボロになって、抗がん剤による副作用がどんどん体に残っていくため、通常の生活ができない様な状況に陥ります。
抗がん剤で、白血病細胞がほとんどない緩解(※)の状態で一旦退院する方も、数ヶ月経たないうちに、また再発して入院してしまうという繰り返しなんです。
(※)緩解 [かんかい]:病気の症状が軽減または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態。 治癒とは異なる。白血病などに用いる表現で、骨髄の中に白血病細胞がほとんど認められない状況で、一応化学療法を必要としない時期。
現在、骨髄移植だけは、何とかそれを食い止めようとしているが、その後は、やはり免疫抑制剤などを使いますので、抗がん剤で、ドンドン叩くよりは、治療として優れていると思うのですが、やはりこのような方法での治療しかないのかという疑問を持っています。
私は、これまでにたくさんの患者さんをこの目で実際に見てきました。そして、その中でも抗がん剤が明らかに効いて良くなったと思った例は一人しかいませんでしたね。
坂井:それは今までだいたい何人くらい見てきた中でのお一人ですか?
佐野先生:私が最初に入ったのは、血液内科が主な内科だったんです。 常に病棟のうち20人位の方が悪性リンパ腫や、白血病、成人T細胞白血病、慢性骨髄性白血病など、血液がんの患者さんでした。そこに約10年間勤めましたので、1000人以上の患者さんですね
そして、抗がん剤が効いたその方ですが、肝臓の大部分をがん細胞が占めていました。しかし2、3回抗がん剤で叩いたところ、ものの見事に消えてなくなったんです。
自分が見たのは途中の経過だったんですけど、途中の経過でも再発せずに全く何も無い状態でした。さらに、再発予防のため、抗がん剤も使っていました。 その方だけは、私が大学に勤めていた間の最後の方にも見ましたけど、再発はされていませんでした。
坂井:緩解の状態までになられる方というのは、全体の何パーセントくらいですか?
佐野先生:少ないです。ごく数パーセントですね。
また、緩解状態になったとしてもすぐに再発するという感じです。長期間、緩解状態のままで過ごしている人は極めて少ないです。
坂井:病院に勤めていては出来なかった事など、色々とお有りだったと思いますが、実際に開業されてみて、今後どのような治療で、どのように患者さんと接して行こうと考えておられますか?
佐野先生: 一つ目は、地域医療に貢献するということが第一で、地域に根ざした開業医でありたいと考えています。
具体的には、地域の人たちの目線にたって、何でも話の聞けるような開業医を目指すと言うことと、数に限りはありますが、できるだけ近所の人たちを往診していきます。
通院したくてもできない患者さんがいらっしゃると思うので、そういう患者さんのお役に立てればという思いからです。
坂井:往診の時間は、患者さんのご都合に合わせて行くというご予定ですか?
佐野先生: 落ち着いていれば診療の合間に、休み時間を利用して行くという形になるんですが、急を要する方には、呼ばれれば飛んで行き、何らかの指示や、処置を出さないといけないと思うんです。しかし、どうしてもにそんなに多くの人は一人で診ることは不可能なので、木、土曜日の休みを利用して、週に二日くらいのペースで始めていきたいと考えています。
もう一つは、がんに対しての間違った考えについて、気付いてもらえるようにお話ししていきたいですね。開業1ヶ月で、がんの方から4件くらい相談にのっていますが、みなさん西洋医学を中心に治療されて、副作用に悩みながら治療しているんです。
私は、内科医時代1000人以上の患者さんと接したこと、父親のがんを間近でみたという経験から、普通の医療じゃない代替療法という選択もある事を皆さんにもっと知っていただきたいと思っています。今は、代替療法のことで、きせんワールドの坂井康起社長からいろいろ勉強させてもらっています。
坂井: 認識を変えてもらうために、知らない人に対して、どういうことを話していこうと考えておられますか?
佐野先生: 例えば、がんは取ってしまえば大丈夫ということが、まず間違い!それは、目に見えないところに残っている確率のほうが高いから。
そのため、手術で取った後も、必ず抗がん剤で念のために叩くんだといって、抗ガン剤を使われる訳だけど、それにもかかわらず、再発している人が多いという現実は、一体どういう事なのかを考えてもらっています。
話をしていくうちに落胆される方がいらっしゃっても、仮に現在そういう選択をされていても、何かそれ以上に体を守る手だてを、自分なりに持って行かなければなりませんよという話です。
一般的な化学療法や、がんに対する治療に自ら全てをお任せるのはどうなんですか?という話をしていきたいですね。
坂井: 再発する事が多いと思われる理由は、佐野先生が以前に勤めていた病院で、そのような患者さんが多かったという経験からでしょうか?
佐野先生: いえ、世間一般的にみても、早期手術でがんを摘出しても、何年かしたら再発する人が必ずいますし、がんで亡くなられる方がこれほど多い世の中になっているということから、今の治療では限界が有るのではないかということを皆さんはよくご存じだと思います。だけど、実際、自分が当事者になれば、医者任せになってしまうというところがありますね。
自分の意志により、色々な方向性を選択できるかどうかなのですが、抗がん剤で痛い思いをし、苦しい思いをした人を、もう何千人と私は見てきていますので、抗がん剤をあまり使っていない先生方に比べると、事実をありのままに述べる事ができます。その結果、方向性を選択する手助けができると思っています。
坂井: 佐野先生の指導を受けて実践されている方を教えていただけますか?
佐野先生:丸山ワクチンを使用されていた方なのですが、今は止めてもらったんですよ。一ヶ月ちょっと経ちますね。止めてからは。
詳しくは、がん克服サポート研究会の運営する、会員様専用の希輝(きらら)通信でご紹介しています。
聞き手:がん克服サポート研究会サポート 坂井
内科・リハビリテーション科 佐野クリニック
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